【実録】ナポリの地下都市の不思議
ブログをご覧の皆様こんにちは!
長らく更新をお休みしておりました
お休みを使いトロペアから足を伸ばし
旅行をしてきました
コロナの影響は勿論EU圏にも及んでいるので、
ルールを守りながらの旅となりました。
その中で訪れたナポリ。
「ナポリを見て死ね」という諺があるように、
ベスピオ火山と目の前に広がる素晴らしい光景。
・・・が見られるはずでした。
結論から申し上げると私と主人が出かけるときは
大抵、雨(笑)
それも、、嵐(笑)
どちらかが生粋の雨女(男)なのでしょう(笑)
今回もそのパワーをいかんなく発揮し、
ザザぶりのナポリ観光となりました。
ちなみにトロペアからの位置関係を表すとしたら
日本でいう東京⇔名古屋という感じ。
片道3時間ぐらいあればイタリアの新幹線(イタロ)を使って
ナポリに行くことが出来ます。
私たちは別の場所からナポリに向かったため、
空港に到着しナポリイン。
空港前で待ち受けるタクシーに声をかけ乗せてもらう際、
運転手のおじさんがギャグを早速かましてきました。
早速南イタリアに来たな~!人がやはり温かいな~
(受け取る側によっては近すぎ?厚かましい?)
と感じました。
そんなことを感じながら揺られること10分ほど。
さんた~るち~あ~ ♪の音楽でお馴染み?
サンタルチアのホテルに滞在。
ナポリに初めて来た町の印象は
ズバリ
カオス!(笑)
中心地は南北にまっすぐに町を切るように
沢山の道がありますが、足場は日本と比べるとガタガタ、
上り下りの激しい印象です。
人の往来も激しく、歩きのご老人、
ベスパに愛犬を乗せ爆走するおじ様…
ご近所同士はベランダ越しにお話。
洗濯ものがだれに見えてもお構いのない様子…
ちなみに中心地のカオスとはまた違った雰囲気を感じたのは
ナポリ中央駅周辺。
駅舎は新しめの建設物と見受けられますが、
治安が分かりやすく、よくない(笑)
海外旅行の際には何処も駅の周りは注意と言いますものね。
夕方以降は近づかないが吉でしょう。
魅力的な町のため見どころはとポイントにまとめようとしても
ありすぎて、とても数日で見果てることはありません。
歴史も知れて、非日常体験を味わえるおススメを
このブログをご覧くださっている皆様だけに
教えちゃいます!
(個人的おススメのため、特に案件という訳ではありません(笑))
それはズバリ地下都市ツアー
※英語またはイタリア語のガイドさんが案内してくれるので
2か国どちらかのリスニング能力必須
ソッテラニアというナポリの町全体の下に張り巡らされた
地下都市を見学して回れるツアーです。
元々は、「石切場」として機能していた地下都市。
町の建物建設に使う材料としていたとか。
ナポリの町の基盤となったのでしょう。
その後、時代は進んでBC500年頃
(進んでもB.C.👀!)
地下にぽっかりと空いた空間は町の「貯水槽」として大活躍
町のすべての建物にはこの貯水槽に続く井戸のような穴が
通じていたとのこと。
そこで生まれた伝説もまた面白い
貯水槽内に入り維持(清掃など)をする仕事があったそう。
特徴は地下の薄暗く、寒い環境から身を守るための
全身を覆うフード付きコート
(ビジュアルイメージは荒れ地の魔女)
貯水槽内の複雑で狭小な通路を行き来しやすい
小柄な体格と体力(男)
その名は、ムナチェッロ
munaciello napoli
各家に続く抜け道を使って時には在宅の女の人と
情事が行われたとかなんとか。
彼女の気を惹くために持ってきたプレゼントもあったらしく、
仕事から帰ってきた旦那さんは
見たことないドレスに身を包む奥様やお花をみてびっくり。
遂には、覚えのない妊娠にもびっくり。
ここまで聞くとなんともかわいそうだと思いますね
この時代のご主人たち・・・😬
女の人たちは、この家に幸運の使い(妖精のような?)が
やってきたと言ってその場を切り抜けたそうな。
仮に修羅場になりそうなときにも彼らは黒い全身マントに
背が小さいと来たものだから、暗がりに溶け込んでしまって
本当に何かの使いかな・・・?と信じる要素も
あったとかなったとか。
そんなわけでナポリの人は小さい人が多いと言われているそう。
この伝説から今ではムナチェッロは幸運を呼ぶ象徴になっています。
一歩間違えれば不運の連続ですが、
紙一重で「幸運」の象徴になっている・・・と
思ってしまうのは私だけでしょうか?(笑)
そして、時は進み第二次世界大戦の時代。
地下空間はイギリスアメリカからの敵襲に耐える
「防空壕」として機能しました
中には、生活に使用していたであろうものが残されていたり、
戦時下で結婚式を挙げた跡などが残されていました。
逃げ込んだ人たちの書いた壁の落書きも残っていて
私にはこれが一番衝撃的でした。
コントラバスの隣、写真中央に書かれた3人の顔。
ヒットラー、ムッソリーニ、ときて
真ん中は、昭和天皇
とイタリア語ガイドでは紹介されていました。
どことなく、当時の近衛文麿首相または、
松岡外務大臣に見えなくもないような・・(笑)
歴史の専門家ではありませんので、
正解はわかりません。😎
とにかくその時代の日本人がナポリの一般の人たちに
認識され、時間つぶしに絵として描かれているということが
非常に衝撃的でした。
ツアーにかかった時間はざっと1時間半。
石切場、貯水槽、防空壕と形を変え時代とともに
ナポリの地下から人々を支えている歴史に触れることが
少しはできたような感覚になり、
小学生ぶりの社会科見学?
貴重で興味深い体験となりました。
ちなみに、トロペアから来たというと、
ナポリでもシチリアでもどの人からも
「なんだ、じゃあ仲間みたいなもんだね!」と
同じ同郷、チームという扱いを受けます。
なんだか得した気分になる位置にあるトロペアです💓
今回はトロペアの話は一切なしでしたが、
片道3時間という距離にあるので、
是非足を延ばしてみてはいかがでしょうか?^^
それでは!